ごあいさつ
《 鍼について 》
遣隋使や遣唐使が大陸から当時最先端の仏教や律令制度、鍼灸などの医療を持ち帰ってきました。
そして鍼灸は平安時代頃から明治時代頃まで
皇室や将軍家から一般の人々に至るあらゆる日本人の健康を支えてきました。



平安時代から1200年以上も日本の医療として歴史や伝統のある鍼灸ですが
現代社会においてあまり知られていないのはなぜでしょうか?
今から150年ほど前の明治時代 『文明開化』や『富国強兵』などの潮流の中、
国家による政策的な医療制度の変革と分断が行われたことに起因しています。



決して『東洋医学は古くさいから。』とか『鍼灸はエビデンスが無いから。』
と云う理由ではありません(^ ^;)
現在の鍼灸は病院内で、西洋医学と併用して運用されているケースもあります。
鍼灸についての論文も今では数多く書かれていますし、アメリカ軍でも制式採用されています。
『東洋医学は怪しそう』とか『鍼灸なんて効くの?』と言っていると、逆に『時代遅れだなぁ!!』
と笑われてしまうかもしれません(^ ^;)
NHKなどでも特集を組んで鍼灸を含めた東洋医学の科学的な解明が進んだ番組を放送しています。
今では『鍼灸を受けない理由』を探す方が難しい時代になりつつあります。
医療のスタンダードである(と思っている)西洋医学は世界中の何パーセントで利用されているか。みなさんは御存知ですか?
WHO(世界保健機構)の報告によると、世界の先進工業国の30%でしか運用されていないそうです。
つまり、医療のほとんどが何らかの伝統医学でまかなわれているということなのです。

残りの70%は現地の伝統医療や民間療法を中心とする代替医療(CAM)に依存しています。
信じられないかも知れませんが
私たちが当たり前だと思っているコトは世界での当たり前とは限りません。
西洋医学だけが医療だ‼とは言えませんね…(^ ^;)
多くの国々では伝統医療を含むCAM(代替医療)が、いわゆる西洋医学と併用されることで
健康を増進させるとの報告もあります。



『非科学的』とか『古臭い』などのイメージのある鍼灸ですが
現代科学により科学的に未知であった何千年も前の先人たちの知見が、少しずつ証明されつつあります。
鍼灸や東洋医学は歴史のある伝統的な医療ですが、最先端の医療研究分野のひとつであると思っています。

